大分県佐伯土木事務所 発注の道路照明工事です。
佐伯市弥生番匠交差点の道路照明工事です。
決められた場所に、決められた照明ポールを建てて配管でつなげばいいと思っていたのですが、ことはそう簡単ではなく、奥深いものがありました。
道路改良に伴う照明の移設工事なので、以前建っていた照明ポールは、移動します。
どこに移動するのかは図面上で決まっていますが、現場でこの位置だと断定できるものがありません。
私は電気工事の専門なので、照明ポールの位置を現場でどうやって決めるのか謎でした。建築工事ならば、建物の通り芯から追っていけば、場所は決められます。しかし、何も基準となるもののない道路上で、どうやって図面と実際の整合性をとるのか、わかりませんでした。
その辺のことを、現場でお世話になった南九建設の監督さんに聞いてみました。
実は、GPSで基準点(ベンチマークといいます)を特定し、そこから、X軸とY軸(高さや深さがあればZ軸)の座標で決めていくのだそうです。基準点さえ決めてしまえば、そこからどんな場所でも、座標を使って数字で表すことができます。
理論的には、ああそうかと思うのですが、正確な地図を作ることは相当大変なことだなと思ったのです。また逆に地図上に新しく道路や橋を描いて実際に造ることも。
考えてみれば、私たちが暮らしている土地は、正確には土地の上空まで上がらなければ、見ることができない訳です。そしていつまでも上空にとどまってその土地の絵を描いているわけにもいかず、また、写真で撮影したとしても、真下以外は斜めから見ることになり、ゆがんでしまいます。同様に、地図上のこの場所に道路を造るとしても、実際にどこ?となります。
この問題を解決したのが、場所を座標を使って数字で表すということです。
数字で表すことができれば、コンピュータに処理を任せることができるだけでなく、調整が可能です。
土木工事の技術のすごいところはまさにここです。地図が正確に作られるのも、地図上の図面の道路や橋が、車や歩行者が通りやすいようにできるのも、こうした土木的な知識(正確には測量)があればこそなのだと、改めて思った次第です。
土木工事の現場監督の方と打ち合わせるが楽しくなりました。